機械式時計もクオーツ時計も、ながく使っていると、機械体部品の磨耗や潤滑油の劣化が起こります。

分解掃除の必要性

分解掃除(オーバーホール)は、時計の健康診断のようなものです。時計内部の保油性やネジのゆるみ、汚れや汗によるさびなどについても早めのチェックとケアが必要です。分解掃除をすることで、故障の原因となる見えない部分の汗や汚れを取り除き、磨耗した部品や、防水性の維持に不可欠なパッキン類を交換し、お買い上げ時の快適な状態に戻すことができます。
機械式時計は、特に新品のときは摩擦による潤滑油の汚れや細かな金属紛が出やすい時期であるため、最初の3年目の分解掃除はその後永く使う上でとても大切です。

分解掃除の工程

通常のクオーツ時計は 2~3週間、機械式時計や複雑なしくみの機種は調整に多くの日数を必要とするため 3~4週間程かかります。標準的な分解掃除の作業内容は以下のとおりです。

ステップ1 状態確認

お預かりした時計の状態を細かくチェックします。(外観・運針・防水・操作性・残留磁気・電気特性・精度)

ステップ2 洗浄・チェック

ケース・バンドを超音波で洗浄します。
・洗浄上がりチェックをします。(ガラス接着部外観、バンドアジャストネジのゆるみ、中留め食付け調整)

ステップ3 分解・修理

・時計をムーブメントまですべて分解します。
・機械体部品すべてを洗浄します。
・部品をひとつひとつチェックし、劣化部品を交換・修正します。
・ムーブメントを組立てなおします。
・各部に注油します。
・精度チェック、調整・点検します。
・パッキンを交換します。

ステップ4 ケーシング

ケースへ組込み、バンドを取付けます。

ステップ5 仕上がり点検

・仕上がり品をチェックします。(外観、機能、操作性、時刻、カレンダー、精度などの最終チェック)
・防水検査を行います。
・サービスカードに記入します。
・発送前チェックをします。
クオーツ:作動温度範囲で一定期間作動させ、遅れや止まりがないかを確認します。
機械式:姿勢差、ぜんまいの巻き上げ量の違いによる精度チェックを規定期間かけて確認します。

ステップ6 お引渡し

梱包し、発送します。
時計の種類・状態・修理内容によって、ムーブメントの交換・時計本体の交換を実施する場合があります。また、上記日数よりも長くなる場合があります。

※グランドセイコーの機械式時計の分解掃除は約1ヶ月かかります。グランドセイコーの機械式時計は精度保証の規格が厳しく、この規格をクリアするために熟練した技能者が時間をかけて調整を行っています。また、精度の測定にも数日間が必要です。その上でぜんまいの持続時間の実測保証やその他機能保証なども行いますと通常でも1ヵ月程度の修理期間を要します。
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