SEIKO

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信州 時の匠工房 研磨師 黒木 友志
輝きを与える研磨技術
(作業工程)

荒バフ加工

表面に研磨剤をつけたバフを回転させて、鍛造と切削によって成型されたケース全体を鏡面仕上げしていきます。ザラツ研磨を施す平面についてもザラツ研磨のさらに下地処理として荒バフ加工を行うことで、より美しい仕上がりに繋がります。

ザラツ研磨

定盤の回転速度や研磨スピード、使用する副資材などを変えることで、ステンレススチール、チタン、18Kゴールド、プラチナそれぞれの素材特性に合った研磨を施します。 ステンレススチールに比べて、チタンや18Kゴールドは1.5倍、プラチナは5~6倍の時間をかけて、平滑な鏡面に仕上げていきます。

仕上げバフ

全て手作業で仕上げます。仕上げバフが完了したケースは、そこに映り込んだものが歪みなく見えるほど、美しい鏡面に仕上がっています。 ここまでで既に20以上の研磨工程を経ていますが、これだけ手間をかけて研磨してもなお、角がしっかりと立ったシャープなケースに仕上がっています。磨くと角が残らないという定説は、グランドセイコーには当てはまりません。

筋目つけ

仕上げバフが完了したケースは全体的に鏡面になっています。そこへ「かん足」などケースの一部の面に筋目をつけることで、外装の仕上げ分けを施します。サンドペーパーの目を利用して、ケースを一定方向にすーっと滑らせるように動かすことで美しいヘアライン仕上げとなります。髪の毛のように細いラインを直線的につけるのは非常に難しく、熟練の技が求められます。